あなたのペット的生活
「そういえば、今日花火大会があるんだっけ」
「へ?」
遊び疲れたちーちゃんの寝顔を見ているとふといっちゃんが呟いた。
「孝二と乃亜ちゃん、行ってきたら?」
「でも……私、こんな足だし」
行っても、人込みで孝ちゃんに迷惑かけちゃうだけになりそうだよ。
「大丈夫だって、こんな田舎の花火大会なんて、じっちゃん、ばっちゃんばっかりだから骨折しててもゆっくり見てまわれるんじゃないかな?」
「う〜ん……でも」
私は行きたいけど、……でも孝ちゃんは??
とチラリと孝ちゃんに視線を移すと、孝ちゃんは可愛い寝顔のちーちゃんをじっと見ていた。
「なぁ、孝二。乃亜ちゃんと行って来いよ」
いっちゃんは何も言わない孝ちゃんを見かねたのか孝ちゃんに話を振った。
「別にいいけど」
孝ちゃんは興味なさげに呟くとまっすぐ私を見つめた。
そして……
「行くか?」
と微笑んだのだった。
そんな……
そんな微笑みされたら……
惚れてしまうやろー!!!!
って既に惚れてますけどね。