【大賞】六天ニ花雪ノ舞フ
「みんなを、かえして……!」

町を、人を、楽しかった日々を、

奪い去っていった故郷を。

少女は、強く願っていた。

少女の呟きが、悲鳴にも似た叫びへと、変化していく。

夏の終わり。

東京は、今日も青空の下、暑く太陽に照りつけられていた。
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