白いジャージ4 ~先生とlove life~

別れないで




仕事から帰り、夕食の準備を始めようとした時に携帯が鳴った。




ドキっとした。


一瞬、先生に何かあったんじゃないかなんて考えてしまった。





携帯画面を見ると、ゆかりからだった。



仕事が終わってすぐにロッカーから電話をかけてきてくれた。




先生の具合がちょっと悪いとメールしていたから心配してくれたみたい。




「ありがと~!今日胃カメラ飲んだんだけど、病院では、1週間くらいで治るだろうって言われたから大丈夫だとは思うんだけど…… ゆかりはどう?」




「私はいつも元気だよ~!先生が具合悪いなんて滅多にないから心配だよね」




私の耳に届くゆかりの声は、私の知っているゆかりの声じゃない。



笑っているけど、笑っていない声。



絶対に無理してる。




「ゆかり!? 何があったの?」



『直、私達もうだめかも……』




ゆかりの言葉を聞いて、私は体の力が抜けていく。




< 344 / 401 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop