蝶々結び
「……で、その舞って何?」


「だぁ〜かぁ〜らぁ〜!」


上杉先生が訊くと、創太が得意気に話し始めた。


明日のお祭りは、『七ツ星(ナナツボシ)祭り』と呼ばれている物で、この地域では大切な行事だ。


何でも、昔からこの辺の土地は『七人の星の神様』によって守られているとかで…


その神様に感謝の意を込めて、いつからか『七ツ星祭り』が始まった。


そしてそのお祭りでは、神様を奉る為に『星の舞』と言う物を踊る。


それを舞うのが、自分(アタシ)だ。


「……って事♪なっ!七星♪」


説明を終えた創太が、あたしに話を振った。


「あ、うん……」


あたしは浮かない声で返事をして、ため息をついた。


「何で須藤が踊るんだ?」


すると、上杉先生が尤もな質問をした。


その答えは、至って単純な理由だ…。


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