蝶々結び
「二番目で……イイから……」


『ニバンメデ……イイカラ……』


自分で言った言葉が、あたしの頭の中を何度も駆け巡る。


何を言ってるの……?


自分でも馬鹿げていると思う。


さっきあの言葉を零した瞬間、心のどこかで嘲笑っている自分(アタシ)がいた。


だけど…


「先生……。あたしは、二番目でもイイから……」


あたしは上杉先生と自分自身に念押しするかのように、もう一度同じ事を言った。


だから……


あたしと付き合って下さい……


その後の言葉は、声にしなくても上杉先生には伝わっているハズ。


そう思って、残りの言葉を心の中で呟いた。


「俺はっ……!」


上杉先生は、言葉に詰まった。


わかってる……


上杉先生は、そんな事が出来る人じゃない。


だけど……


だけどね、先生……


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