ぼくの太陽 きみの星
「待った!

うそうそ。

オレと未怜が血がつながってる可能性がある限り、変な希望を持ちたくなかった。

それだけ」


「……鷹耶……」


攻撃のテンションが一気に下がる。


「オレもそのうち母さんを探して、本当の父さんが誰なのか聞いておかないとな」

「うん……そだね」




いくら法律的に認められるとしても。

あたしたちが兄妹だということは、今後何かと二人の足を引っ張るかもしれない。


でも、今はそんなことは忘れてしまおう。

あたしたち、お互いを見いだしたばかりだもの。



お互いが、相手を愛してるって気付いたばかりの二人に、そんな障害は虫けらほどに小さかった。




指や足をこれでもかというほど絡ませて。

あたしたちは明け方までひたすら語り合った。

これまでの溝を、時間を埋めるかのように。



時間がいくらあっても足りなかった。
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