ぼくの太陽 きみの星
さっきあたしと間違えたときもそう。

親しげな口調。



(ほら彼女いるから……)


学食で会った人も言ってた。

あれは……あの人?




ズキッ


不意に、心臓に針が刺したような痛みが走る。




やがて、コーヒーが入ると、


「そうだ、いいものがあったんだっけ」


と、鷹耶は冷蔵庫からケーキの箱を出してきた。


大きめの箱に、小さなかわいいケーキが2つ。

ちょうど2個分くらい空間が空いてる。


さっきの女の人が持ってきたのかな。

んで、二人で2つ食べたのかな。



「どっちがいい?」


やさしく、礼儀正しい口調。


「……こっち」

「……はい、どうぞ」
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