~ババアとあたし~
着いたなら仕方ない。あたしはドアを開けた。


『ただいま』なんて言うわけないじゃん。もう何年もそんな言葉口にしてない。


あたしはフッと思った。


『おかえり』という言葉も、何年聞いてないだろう?


でも、寂しくなんてない。寂しくなんて・・・。


その時、ガチャとトイレのドアが開いて、運悪くババアが出てきた。


帰ってきて早々ババアに会うなんて、最悪。


あたしは靴を脱ぎ捨てて、階段を駆け上がった。



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