ミズイロ

水色のリュック


視界にふと入ってきた。


道をまっすぐ歩いてくる、栗毛髪の背の高い男の子。


目の前を横顔が通り過ぎた。

彼が左へ通過しても、私の目はその姿を追っていた。




水色のリュック。




彼はすぐに角を曲がり、見えなくなった。

だけど私の心の画用紙に、はっきりとその色が広がった。




何やら淡い気持ちが、こう、うずうずと…。
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