サミシイカラ…ウソツキ
店の外に出ると、心地好い夜風が吹いていた。
酔って火照りだした顔に風が優しい。
って…今何時!?
慌てて時計を見ると、もう11時近かった。
…帰らなきゃ。子供達の事も心配だし…
「あの…成瀬さん、私やっぱりもう帰らないと…申し訳ありません。」
「…さ……しいなぁ…」
成瀬さんが何かを呟いた。
「え?」
風の音でよく聞き取れなかった。
「…寂しいなって思ったんだ。あ、そうだ、ちょっと待ってて!」
すると成瀬さんはすぐそばのコンビニへ飛び込んで行った。
少しすると、片手にビニール袋を下げて戻って来た。
「そこの公園で少しだけ話そうよ。ほら。」
笑顔であたしに温かいミルクティーを差し出した。
「もう…じゃご馳走になります。」
あたし逹は公園のベンチに腰掛け、話し始めた。