きっとずっと

ザーザーと



ザーザー




ガタガタ




騒がしい音に目を覚ます。幸せな夢の終わりに悟り、真っ赤に泣き腫らした目からまた涙が溢れる。

外は今年最初の台風のおかげでめちゃくちゃだ。

バケツをひっくり返したような雨が、全てながしてしまおうと。
吹き付ける風が、全てをさらってしまおうと。
まるで、私の心に呼応しているかのように。

いっそこの台風のおかげで、死んでしまえたらラクなのに。
むしろ殺してくれればいいのに。



「──…賢っっ。

会いたいよ…

会いたいよ…



夢なんかじゃ
全然足りないよ。」



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