Cスクール~崖っプチの15歳~
去り際に、私の頭に手を置いて通り過ぎていった。

くすぐったくて、嬉しくて身体がほてっていた。

「あっありがとう。明日誕生日だよね? おめでとう」

「あぁ~サンキュー」

 また会いたい

って言えばいいのに言葉はつかえて出てこなかった。

私は走って部屋へと戻った。

このドキドキに耐えられない。あの人の声を聞くだけでこんなになってしまう。

別れたなんてウソじゃないかって思うくらい。

私は彼への思いをよみがえらせていた。

 プレゼント持ってたら渡せたのに……

明日も会えることを祈りながら、思い出の修学旅行1日目は終わった。
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