飛べないカラスたち
クロウは微かに笑って、倒れた。
「は、…っ…ははっ…」
微かに残る肺の、酸素を全て使って笑って。
そして。
ルックは、微かに手を伸ばす、伸ばしても届かない手を、クロウへと、向けて。
涙が頬を伝う。
クロウも力なく手を、伸ばして。
「…置いてかねぇよ…、ルック……」
「クロ、ウ…」
笑った。
そして。
「あり、がと…」
削除音。
捻じ曲げられた。
人工呼吸器の止まった時の音のような。
それをもっと歪に捻じ曲げたような。
厭に高音の。
独特な。