3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




「俺は一番美雪とキャンプに行きたいんだって!」



「……いい加減にしてよ」



恭介が目の前に居るだけで、心が動揺してしまう自分に困惑する美雪は暴言を吐いてしまう。



「ウザいの、毎日毎日明けても暮れてもあたしの前に現れて……くだらないことばかり。あたしを放っておいてよ、関わらないで、あたしを怒らせないでよ、あたしの前から消えてよ!」



普通ならこれ以上無意味と感じ、美雪から離れていくだろうが恭介は違う。



「へへ、少し心開いてくれた」



笑っていた、恭介は満面の笑顔を美雪に浴びせていた。



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