月と太陽の恋愛関係

本当の気持ちが俺には見えない。

それはあの時の事が原因なのだろう。


一昨年の事だ。

俺は中二。


まさにやんちゃ盛りの頃。


とにかく全てが嫌で、

全てを壊したかった。


いけないと分かっていても、万引きをしてみたり、

女を落としたり、


とにかくその辺でぶらぶらと悪い事をしては楽しんでいた。



そんな時だった。


その日はちょうど喧嘩明け。

俺の顔には無数の痣が出来ていた。




「これ、どうぞ。」

そんな俺に彼女は笑顔とハンカチを差し出してくれた。


長い黒髪の女。


俺よりも年上なのだろう。

高校の制服を慣れたように着こなしていた。


一目惚れだった。


それから毎日その高校に会いに行った。


そして二人は付き合い始めた。



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