【短】知りたい。もう少し。
なのに、その日の放課後は、やけにニコニコして私の前に現れたかと思うと、上目遣いで
「優羽〜お願いがあるの〜」
なんて、お祈りポーズを私に向けた。
ゾクッと背筋に寒気を感じるほど。
「な……に?」
半分ひきつりながらも聞いてみれば
「蓮田君と、付き合ってるんじゃないんだよね?」
念を押すような聞き方。
なんとなく……わかったかも。
でも、今の私には
「うん」
としか言えない。
だって、彼は彼氏じゃない。友達としてそばにいるだけだから。