white,white
 それからしばらく外を眺めながら他愛もない会話をして、雪が止んだ頃に僕らは喫茶店を出た。

 そして、帰り道。

「あ、そうだ。これこれっ!」

 彼女は思い出したかのようにMDを差し出した。
 
「あ、頼んでたやつもうできたんだ?」

 彼女にクラシック系の曲を入れてほしいと、頼んでいたんだっけ。
 僕はそれを受け取り、カバーに貼り付けられたリストを眺める。
 僕はクラシックの知識は乏しいから、彼女の好みの曲を入れてもらっただけなんだけど。
 何曲かは何処かで聞いたことのあるタイトルも含まれていたが、その他は当然チンプンカンプンだ。
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