Crazy LOVE
第3章
4月。


私は中学3年。


あなたは高校3年。


あなたは大学へ進学することを決めていた。


だけど私は高校へ行く意味が解らなくて、上京して本気で音楽を仕事にしようかと考えていた。


高校へ行くのはどうしてか?
絶対的な理由はないのに殆どの人がその道を選んでいるのかが不思議でならなかった。


親に言われた。


『ほんの一握りの才能のある人間にしかムリなんだって。
いい加減、自分の限界に気付けよ。』と。


だけど受け止められなくて。


そんな考え方するから近距離のモノしか見えないんだ。


私はこのこともあなたに相談したよね。


あなたは言った。


『オレも高校に行く理由解んなかった。
だけどいい先生が助けてくれた。
その夢は高校卒業してからでも遅くはないよ。
高校行ったらいろんな出逢いもあるしね。』


あなたに言われるとなぜだか納得できたんだ。


私は親とは逆の考えで遠くのモノを見るから漠然とした夢ばかりですぐそこにあるモノに気付いてなかったんだと初めて理解した。

< 23 / 30 >

この作品をシェア

pagetop