私の秘密の旦那様
…優也の元、カノ?
優也に元カノがいる事くらいは…、
私だって想像つくし、当たり前に思う…。
…………だけど

なんで今ごろ…?

…それにしても、
モデルさんみたいに綺麗な人…。
スラッとした足、
小さな顔に、大きな目、長い睫毛に、
色白で、
スタイルのいい曲線を描いたような体………。

私なんかより
ずっと優也にふさわしいんじゃないの…?


私なんかより……

「ねぇなんで優也は
こんなずっと黙って下を向いてばかりいる
お子ちゃまみたいなちんちくりんの方がいいのよ…。

まぁいいわ…。
今回は帰るけど、
必ず…必ず優也は
私を選ぶわよ!
それじゃあ、またね」

ガチャ…バタン

どうしよう…
涙が、溢れてきて我慢が…出来ない。

「…グスッ」

ヤバい…泣いてるのがバレちゃう…!

「渚?」


「…な、なに?
今ちょっと………」

「…泣いてる…のか?」

ビクン

体が反射的にビクっと動くのがわかった。

「そ…んなわけ…
無いじゃん♪
なんで?私、泣いてなんかないよ……?」

ギュッ

「…バーカ、……………強がんなよ…。
泣いてるじゃん。

思いっきり、泣きたければ泣けよ。」

そういうとさらに力を込めて抱きしめてくれた。

「………グス

ヒック……うわぁーん!」



「悪かったな…。
なんか、その…急に」

「グス…別に、
優也に元カノがいるなんて想像つくし、
…それに、優也のせいじゃないから。

…もう別れたんでしょ?」

「あぁ…。
ありがとな、渚。

今日はもう学校なんか休んで
どこか行こうか、
気分直しにさ。
アイツのせいで気分が最悪だ。」

「う…うん。」

「渚、これだけは覚えておいてほしい。

俺は何があろうとお前の事を一番愛しているし、

俺がなにがあっても
お前を守るから、
守り通すから……。」

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