旦那様は社長

「あんまりオレで遊ぶな」


あたしはクスクス笑いながら「なんで?」と聞いてみる。


「ワザとオレを欲情させるようなことするなよ」


「欲情するようなことって……こういうこと?」


社長の右手を両手で掴むと、自分の胸の上に持っていった。


「お、おいッ!!」


途端にボボッと顔を紅潮させる社長。


可愛い。

どうしてこんなに可愛いんだろう。


更に強く手を胸に押し付けると、社長がグタッとあたしの胸元に顔をうずめた。


「はぁぁ。本当に勘弁してくれ。生きてる気、マジでしねぇ……」


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