*王子さまの甘い誘惑*
「ねぇ、天宮さん、
大丈夫?」
「え?」
「さっきからずっと
しかめっ面。
可愛い顔が台無しだよ」
あ、ほんと。
無意識に、
顔に力が入ってる。
右手に持ってた
ジュースのグラスが、
わなわな揺れていた。
ここに来てから
一週間。
慣れないままのあたしは、
ずっと
こんな状態なワケで。
目の前にひょっこり現れた、
美人で大人な感じの
女の子は
にこりと微笑んだ。
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