虹色箒星
引いてしまった私に彼は私にターゲットを絞り、ツカツカといらだたち気に足音高く詰め寄ってくる。

「それは俺から話すから。女の子に詰め寄るなんてやめろよ、な」

後づさる私との合い間に青山君が飛び込んでくれるも、腕を一振り払う動作で青山君は物をどけるように簡単に払いのけられてしまった。

「翠翔に近付いてどうするつもりだ」

手を伸ばせばすぐ捕まるというくらいの距離に居る。
青山君がまた割って入ろうとしてくれたけれど、すでに私の視界は回っている。
指先が妙に冷たくなって、耳の奥では血流がやけに大きく聞えた。
酸素が肺まで届かないのか半開きになった口が喘ぐように小刻みに空気を吸い込もうとするも、体の奥まで一行に届かない。
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