月から堕ちたアリス
友達はたくさんいる。


今日一緒に遊んでいるのはみんな友達。







でも、何でも話せるような親友はいない。



携帯で今の時間を確認すると深夜1時を過ぎた頃。



今日はもう帰ろっかな…



「アリス次何歌う〜??」



瑞希(ミズキ)が本をパラパラめくりながら聞いてきた。



『うーん…あたし今日もう帰って良いかなぁ…??』

「えっ?!何で??!!」

『いや、えっと…そう!!ちょっと頭痛くて…。』

「マジかー。あ、だからさっき寝ちゃったんだ!!」

『本当ゴメン。今度埋め合わせするからさ!!』

「じゃあみんなに言っとくから帰ってちゃんと寝るんだよ??」

『…うん、ありがと。』



あたしは鞄を持つと足早にその場を後にした。















『はぁ…。』



自然に溜め息が漏れていた。



『…まだ家帰りたくない…。』



とは言え、戻るわけにもいかない。



『…何か色々めんどい。』



そう呟いたその時―――
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