恐怖 ＤＵＳＴＥＲ

「だぁ～れだ？」

放課後の教室で、雑談をしている裕子と弥生と麻美。



話の内容はというと、テレビで見たお笑いやアイドルのことばかり。



それでも、三人の会話は益々盛り上がっていく。



すると、教室の扉を開けて、そっと忍び込んでくる者がいた。



裕子と麻美は、その侵入者に気がついたのだが、扉の方に背を向けている弥生は気づかなかった。



裕子と麻美は、目で相槌をすると弥生がその侵入者に気づかないように話しかけた。




「だぁ～れだ？」




甲高いその声と共に、弥生の視界は突然真っ暗になった。



「えっ！ちょっと誰よ？」



「だぁ～れだ？」



再び甲高い声で問いかけてきた。



「もう！こんな事をするのは里美でしょ！



裕子と麻美は、クスクスと笑っている。



「ちがう～よ！」



その声は、今度は低く聞こえた。



「う～ん？それじゃ千恵でしょ！」



「ちがう～よ！」



裕子と麻美は、笑いをこらえるのに必死だ。