僕の姫~ちっぽけな勇気~
「じゃあ…練習終わるまで待ってる。」


…えぇ!?


「な…何言ってんの!?」


「だから、光輝を20時まで待つって言ってるの!」


さっき思わず自分の耳を疑ってしまったけど、僕の耳は正常みたいだ。


「ま…待つくらいなら、知世ちゃんがもう1回学校に帰って来ればいいじゃん…!」


僕たちの家が遠いとはいえ、20時までの時間で往復できる。


待ってる間の時間ももったいないし、絶対そのほうがいい。


「ひ…ひどっ!!」


よかれと思って言ったことが、知世ちゃんにはよくなかったようだ。


いやいや、僕に荷物を持たせる気の知世ちゃんに言われたくないよ…。


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