僕の姫~ちっぽけな勇気~
「へぇ~。

ともってば、入江くんの宿題写してるんだ~。」


ニヤニヤしながらそう言ったのは、知世ちゃんの友達の高田綾さん。


「…なんかね、光輝の宿題写すことが日課になっちゃって♪」


日課になってたんだ…。


「宿題をすることが日課になってよ。

…って、もう宿題よりも受験勉強だね。」


これ以上言うと、このまえの夕飯の時と同じになる。


だから、僕はやめておいた。


「受験勉強かぁ。

塾も近くにないし、光輝に教えて…」


「無理だって言ったでしょ。」


知世ちゃんの言葉を遮り、僕は言う。


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