ホスト前線上昇中
「渉っ!部活行こ」

「あっ……うん、」


『放課後、校門のとこで待っているから』


どうしよう……約束──。

「どうしたの?」

「ごめん、深雪!部活休むって部長に伝えて!」

「ちょ、ちょっと!渉〜っ!!村瀬君の陸上部復活は?見届けなくていいの!今日からなんでしょ!」

「代わりに謝っておいて〜っ!!」
渉は右手を振りながら、逃げるように走って行ってしまった。

「……ったく、もう!!知らないからね、どうなっても」

彼のことを誰よりも心配していた渉。
それを知っている身からすれば、この無責任な行動に腹が立つのは当然のことだった。
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