トリプレ

次女 瑞穂の疑問

「昨日はホントごめん！なんか変なんだうちの親父。」
「あ～別に気にしてないよ。ビックリしたけど、面白いお父さんじゃん。」
　紘貴は昨日のお父さんの無礼をあっさり許してくれた。というか気にも止めてない？ドン引きしてると思ったけど…。
　今日も夏期講習で、今は授業前。
「面白いとか言わないで。」
「何で？娘思いの良いお父さんじゃん。羨ましいけどね。」
「羨ましい？絶対、紘貴のお父さんの方がいいって！」
「え？」
「紘貴のお父さんは、妹が男と歩いていたってあんな風に言わないだろ？肩ガッツリ掴んでさ。」
「あ～…どうだろうね？そんな状況なった事ないからわかんないな。」
「どんなお父さん？」
「え…っと…」
　ウニが教室に入ってきて、会話は中断。
　とりあえず、うちの親父の事は謝れたから良かった。