ギブス

柚葉の脳裏に…


義理の父親である…裕隆の父親の葬儀の後の席で…

親戚の叔母たちが集まって、話をしていたのを…聞いてしまっていた…


母の妹である叔母や父親の方の伯母たちに、お茶を持って行こう…と、襖に手を掛けよぅとした時…


「…裕隆は瑤子さんの本当の子どもじゃなぃんだし…
これから先…、柚葉ちゃんと何か間違いがあったら、困るわ…」


その、父方の伯母の言葉…


「そぅね…、あの子たちは…
兄妹じゃなぃんだものね…」


…と、柚葉の母・瑶子の姉の声が聞こえた…


「もし…、瑤子さんと裕隆が良かったら…だけど、ウチで預かろう…かしら…っ」


その、言葉が…襖の外にいた柚葉の耳に届き…、両手に持っていたお盆を落としそぅになった…

…が…、


「…っと、危ないって…」


その、すぐ側で聞こえた…聞き覚えのある声…