元締秘伝帖(足跡残しの術の巻)
 
【無敵超人ザンボット3】

地球より高度な科学力を持っていたビアル星は、ガイゾックという文明を破壊する者達によって滅亡させられていた。
辛うじてビアル星を脱出した生き残りのビアル星人は地球に辿り着き、いつか地球に来るであろうガイゾックと戦うための力を蓄えていた。

そして、やがて地球に現れたガイゾックと、ビアル星人の子孫・神(じん)ファミリーの戦いが始まった!


ガンダムを生み出したサンライズの初期作品。
戦闘によって破壊された街の難民が神ファミリーを憎んでいたり、人間の心をえぐるような残酷なガイゾックの作戦など、かつて無い程の重厚なストーリーでした。

中でも爆弾を埋め込んで、その記憶を消した人間を街に戻し、ふいに爆発させる[人間爆弾作戦]はアニメ史に残る残虐な作戦で、主人公・神勝平の幼なじみの少女・アキも犠牲になってしまいます。アキが爆発した時に勝平は泣きながら、

「アキ…
お前は何の為に生まれて来たんだ?
ガイゾックに人間爆弾にされるためか!?」


…終盤、決戦に挑む神ファミリーは一人また一人と命を散らして行き、最終回では唯一残った勝平とガイゾックの首領が対峙。
そこで衝撃の事実を聞かされます。

ガイゾックとは、ある程度文明が発達した星を監視し、一定レベルの軍事力を持った時に[宇宙の秩序を乱す可能性がある=悪]と判断、自動的に滅ぼすシステムだったのです。
そして首領も、その端末の一部に過ぎない…

首領は最期、勝平に聞きます。

「自分達の欲のために他の生物を滅ぼしたり、同じ種族同士で殺しあいをする地球人は[良い生き物]とは言えない。

神勝平、最後に聞きたい。

本当に親しい友人や家族を失ってまで、地球人は守る価値があったと言うのか?」


貴方が勝平の立場なら、どう答えるでしょうか?


余談ですが、勝平の声を演じていたのは[大山のぶ代]さんです。

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