ギャップ的恋愛論





あたしが一人で自問自答してるうちに、試合は始まっていた。







決勝リーグだけ、試合時間が延びてるらしいけど、バスケのルールがわからないあたしには、それがどう試合に影響するのか、まったく見当も付かない。







ピーーッ!







ホイッスルの音が鳴る度、隣の裕子に説明を求めた。






「今のはこっちがファール取られたんだよ」






「……ふ〜ん…」







ちんぷんかんぷん。







ただ、廻るましく変わるボールの行方を、追い掛けるのが精一杯だった。







`
< 362 / 395 >

この作品をシェア

pagetop