ギャップ的恋愛論





朋歌はというと、あたしにちらりと視線を送りながら、ケータイと写真を手に取って「フフン」と不敵な笑みを浮かべている。






「で?何を賭けるの?」






それを朋歌から取り上げながら、あたしはわざと首をかしげてみせた。






何賭けたって、朋歌の負けは決まってるのにって思いながら。





「そうねぇ…、じゃあ負けた方が神木にコクるってのはどう?」






「えっ!?朋歌、そんな事していいの?真鍋先輩に怒られるよ?」






朋歌には中3の時から真鍋先輩というれっきとした彼氏が居る。






彼氏持ちのくせに、他の人にコクるなんてダメだよ!






本気で心配してるあたしに、朋歌は余裕の笑みを浮かべて言った。






「ああ、それは大丈夫。
コクるのはあたしじゃないから」







`
< 95 / 395 >

この作品をシェア

pagetop