私の王子様★
◆第1章 夢見るシンデレラ

『で、で?
これあんたの詞?!』

『キャハハ
バッカじゃない!?』

『白馬に乗った王子様
だって-!いねぇよっ!』


ベシッ…


『行こう-ぁはは』



捨てられた大事な
ノートを拾い
立ち上がった。

『よいしょっと…』

もうこんなの
慣れっこだよ。

私、雨宮華恋



桜女学園入学して
まだたった3ヶ月…
この性格、格好が
気にくわないのか
イジメられるように
なってしまった。



三つ編み頭の
大きめのメガネ
長いスカート

これがだめなのかな?


いまのオシャレが
わかんないや。





このノートは
あたしが物心ついたときから
詞を書き続けている
大事なノート



慌てんぼうのウサギさん
不思議の国のアリス

眠り姫

のような
かわいい童話が大好き。




一番のお気に入りは
やっぱりシンデレラ。

魔法で素敵な服に
変えてもらって
舞踏会に行って
魔法がとけて…



でも最後は
ハッピーエンド


あたしは
憧れてるのかも
しれない




そして、
きっとあたしは
シンデレラを
夢に見てるんだ…。


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