ホスト 神
第五章
一旦マンションに戻り着替えを済ませる…下はダメージの入ったストレートのデニム。上はアルマーニの白いTシャツに、薄緑と青のチェックが入ったドルガバのシャツ、それに適当なアクセを身に付ける。



俺は着替えてから物置に行き、奥の方からキャップを取り出しデニムの脇にぶら下げた。



由美もこの後予定も無いし、面白そうだから付いて来ると言う。





二人でマンションの前に立ち尽くし、ジュンと月矢を待った。



予定より五分ほど遅れて、ジュンの黒光りするチャージャーが目の前に停まり、ジュンがウィンドウを下げて顔を出した。


「わりぃ。キャップ捜すの手間取った!」



月矢は俺に助手席を譲ろうと車を降りたが、俺はいいからと言って後ろのシートに由美と座った。


ジュンも月矢もこれから出勤なので、格好は普段通りスーツ姿。



由美はさっきの月矢の話しを思い出して、月矢の顔を見るなり笑いを堪えている。
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