天を仰ぎ

虚空の下で



11月


「そうじゃありません。ミユ様。」


「このように。」


ヒューが微笑み、落ち葉に手をかざす


すると黄色や茶色、真っ赤に染められた数百枚の落ち葉が竜巻の様に巻き上げられる


ミユとヒューは八王子の高尾山の近くに来ていた



季節は既に秋



「こう?」


ミユは両手を落ち葉にかざす

数枚の落ち葉がふわりと浮く


ミユは微かに風が操れる様になっていた




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