空の果て星の息吹
第十三章

新しい時

季節は春から、梅雨の時期を経て、夏に差し掛かろうとしていた。


蝉の煩わしい音も聞こえてくる。


草の匂いが、夏独特の蒸し暑さで余計にきつく感じる

風が少し熱気を帯びてくる

エデン研修の候補生になり、はや3ヶ月弱くらいになる、初めは大変だった特別講習も慣れてきた。


特に、実技のトラグーン操作は慣れるのに時間がかかった。


操作に慣れたのは、無重力状態を頭で考える訳ではなく、受け入れた事で変わった。


それは、ディスクで見た昔の映画でとあるカンフースターが言っていた言葉が変えた。


「感じるんだ、考えるんじゃない・・・ただ、水のようになりなさい、水はどこにもいける、何でもなれる』


シャトル整備は最終段階まで来ていた、シャトルは各国で立ち上げていて、エデンの増設部品や機器を運んでいく。


候補生もそろそろ絞られていく。


選ばれたメンバーの誰がエデンに上がっても問題は無かった。


どれも、今思えば大変なものばかりだったが、いまはそれすらも貴重な経験だった。


選抜トーナメントの時に、あんなに、苦手だった、北見とも、今は普通に笑い話を出来る仲になっていた。まるで、合宿生活をしているような錯覚に陥る時もあった。


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