空の果て星の息吹

幸福(シンプー)

中華人民共和国でのエデン協力用のシャトルがあがる砂漠に飲み込まれた北京にある、北京航空宇宙開発局から、幸福一号(シンプーワン)があがる。


中華人民共和国で開発された火星再開発計画の為のシャトルで純国産の初めてのシャトルであり注目があがっている。


第三の黒い月の大きなテロ以降初めてのシャトル打ち上げになる。
それだけに注目度も高いのだ。


朱鷺よりも少し先に上がるシャトルを、シミュレーター室のモニターから候補生のメンバーと見ていた。 

北見が訓練を終えて、疲れた感じで入ってきた。


中華人民共和国の意地をかけて上がるシャトルであり報道にも拍車がかかる。


エデン計画に遅い表明だったので、特に国の面子をかけての一大事業であった。

少し丸みをもった愛くるしいパンダにも似たフォルムから、パンダ型シャトルとも呼ばれていた。


シャトルの発射のカウントダウンが間近に迫っていた

シャトルのジェットエンジンに火が入る。


白い煙が床を這う様にあがる。


発射カウントダウンが始まりシャトルの固定が解除される。


『10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0』


カウントダウンの掛け声とともに歓声があがり、幸福一号は空に上がった。


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