空の果て星の息吹

募集締切

伯父の安否が判るまで東京に居たかったが、学部試験の関係と、此処にこのまま居たら、多分悲しみに飲み込まれてしまう気がした。

伯母に話し、一旦学園に戻り、試験を受けて、伯父の安否が確認できたら戻る事を話したら、伯母もそれが良いと言ってくれた。


メールでシンから学部試験の追試日程と、シンが事務局にかけあったが、材質工学部の手続きが出来なかった事を謝る文章があった。

第二志望を考えていたエネルギー工学と、宇宙装機学部が追試を受けるとの事で少しは気持ちが楽になった

シンはもともと第一志望だった宇宙装機学部に受かり、八神涼子も第一志望の情報学部に受かった。


手続きには時間は掛からず学園用の定期便の飛行機チケットをどうにか取ることが出来た。


新羽田空港まで伯母は見送りに来てくれた。


伯母の優しい柔らかい空気と暫くはお別れだから・・

ギュツっと少し強く抱き締めた、前よりもほっそりとした身体の伯母の身体を気遣う言葉をかけて、搭乗ゲートに向かった。


天候は良好だが、秋独特の哀しげなくすんだ青空を見ながら耳にかけたイヤー型ミュージックプレイヤーをかけてやがて離陸した。


飛行機の加速に伴い重力を感じながら、上空に上がり、空港が小さく見えると眠りに落ちた。


夢の中で月夜野ユイの姿を見た、久々に見たユイは柔らかい表情をしていたが、夢の内容は覚えてなかったしかし、確実にユイの夢ではあったのだ。


40分弱で定期便機は佐渡空港に着陸した。






< 32 / 216 >

この作品をシェア

pagetop