空の果て星の息吹

夜空のムコウ

涼子と学園へ戻り、都会の喧騒からやっと逃れられた気がした。


帰って早々、シンの家に泊りに行った。


月夜野ユイも、実家から帰ってきたらしく、選抜トーナメントの祝勝会を兼ねて泊りで参加になった。


シンの実家は季節旅館を営んでいるので、空いた部屋に泊めてもらった。


今どき珍しい天然の大きなカニや黒鯛のお刺身を食べさせてもらった。


お酒を勧められたが年齢に達してないので丁重にお断わりをした。


初めは3人で、選抜の試合の話をしたり、シンのバンドのライブ話や、僕とユイの実家帰省した話をしたりしていた。


後から遅れて、涼子と、戒音・グーデンベルグも招かれていて、色々話をして盛り上がった。


沢山笑って・・


沢山話して・・・



このまま時間が続けばいいと願った。


僕は途中で、賑やかな祝勝会を抜けて、廊下を抜けてある、ベランダに向かった

風が心地よく、僕は夜空を見上げた。
星達が輝いていている。


無理を言って学園に進学させてくれた叔父夫婦を思い出すと、胸の奥が締め付けられる感じになる。


また、あの優しい笑顔がみれないのかと思うと悲しくなる。


だが、この学園にもテロの魔の手が迫っているとは、この時の僕達の中では誰も思わなかった。



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