ありがとう【被害妄想彼氏 番外編】
「何なのあの人…」
真知子は慎二くんの背中を見ながらチョコバナナにかぶりつく。
私も慎二くんの背中を追いながら、ツナクレープを口にしようとした。
「真美!」
慎二くんがそう叫ぶ。
慎二くんの向かった先には真美がいた。
二人は仲良く人混みへと消えて行った。
「……由梨?」
口にチョコをつけた真知子が私の顔を覗き込む。
「…ん?何……?」
真知子の方を向いた時、
脱力した手からクレープが下へと落ちた。