すべての、始まり。~貴方しかイラナイ~



どうして、こんなに急なの――?



あまりのショックで、暫し呆然としてしまう・・・





“話があるから、このまま寄っていかない?”



珍しく部屋へと呼ばれて、喜んでやって来たというのに。



相変わらずシンプルで拓海らしいなって、思っていた所だったのに。



ソファに座って、どことなく開いたキョリにドキドキしていたのに。





齎された話というのが、突然の別れを告げるモノだなんて。



こんなの、あんまりだよ・・・




「ッ・・・」

俯き加減に眼を伏せて、スカートの裾をギュッと握り締める。




イヤだよ、遠くへ行かないで・・・





晴天の空模様とはまるで違う、暗雲の立ち込める2人きりの部屋。



そのオーラを発しているのは、紛れもナイあたしだというのに。





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