すべての、始まり。~貴方しかイラナイ~



今までの俺の行動は弁解の余地もないほど、最低な物だった。




新米の俺に、“社長と秘書”という距離感など解らなかったとはいえ。



帰国当初に再会した蘭に、あまりに冷たくしたせいで・・・




もう“それ以上”は、優しくする事が許されなくなった。




その時に初めて、身を持って感じたんだ。





俺はようやくお袋の出した条件が、途轍もなく惨い物だと…。





そこからが俺の抑制という名の戦いの、始まりだった――





< 38 / 79 >

この作品をシェア

pagetop