闇と深紅に招かれて~完結編~
一縷ののぞみ



ルカはハムを連れて

屋敷を出ようとしていた。

ここへ入ってきたときの扉は

閉じていたけれど、

押すと難なく開いた。

入ってくるものは選ぶけれど、

出てゆくものは拒まないらしい。

外に出て、振り返ると、

肖像画が、

あの時のままにそこにあった。

やっぱり二人ともイメージが違う。


「あのね、ルカ」



< 19 / 95 >

この作品をシェア

pagetop