◆◇イヤよ、イヤよ、も好きのうち◇◆



「これから俺とどう?」


甘いマスクの男はあたしを誘う。


「無理!」


突撥ねてみるけど、


「良い物、見せてやる。」


あたしの手を握り、会計を済ませた後、男の車に乗るハメになった。


「どこ行くつもり?」


怠い態度で髪を掻き上げながら、男に尋ねた。


「良いから黙って乗ってなよ?」


その甘いフェイスにドキッとしたのは言うまでもない。



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