セクハラ彼氏は会社の上司

え、あたし！？


「なんか、同じ会社っぽいんだよなぁ」

どこか遠くを見ながらあたしを言ったあと、またあたしを見た。


「え？？あたし！？ないないないっ！！」

「だよね……」


あたしはうんうんと力強く頷いた。

だって隆起君はあたしに彼氏いること知ってるし。


「でも、誰なんだろ……」

「もしかしたら、紫苑ちゃんかもよ」

「え？？？」

「振り向いてほしくてー……みたいな？」


落ち込む紫苑ちゃんを見るのが辛くて、あたしは根拠のないことを言ってしまった。


「うーん……だと嬉しいけど」

「もっとアタックしてみたら？」

「だけどうっとしいって思われたくないしなぁ……」


確かに。

あんまりアタックしすぎてうざかる人いるもんねー。