セクハラ彼氏は会社の上司

「てか、秋さんキス魔?」


ぐちゃぐちゃになった髪を手ぐしで整えながら言った。


「普通だろ」

秋さんが普通ならほかの人はどうなるんだ。

あえて突っ込むのをやめ、かわりに手を握った。



「キスは……嫌いじゃない……です」

最後は声が小さくなってたけど、頑張って言った言葉。

てか、今日のあたし大胆過ぎっ!!


いや、あたしにしては、だけど。



「じゃぁ、したいときにしてもいいの?」

その言葉に小さく頷いた。

秋さんは驚いているみたいだった。


「ふーん……バスの中でも?」

「それはっ……!」


バッと顔を上げた瞬間………

チュッ――――


「っ!!!」

「可愛い」


またやられた。

「意地悪……」


はー………ほんと、秋さんのペースにはまってばっか。


頑張んないとなあたしっ!!!



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