ヤクザと執事と私 1

「・・・名乗り出るの待ってたのか?」


執事と真木ヒナタの会話に執事の隣で暴れていた組長が入ってきた。


「はい。名乗りいただけないことには、誰かわかりませんので。」


「・・・それ・・・無理があるんじゃないか?」


極々真っ当な組長の意見。


「・・・龍一の意見は、ちょっと無理があるけど、とりあえず全員倒してから考えればいいんじゃない?」


真木ヒナタの意見も真っ当に聞こえるけど、50人もいる暴走族を全員殴り倒せる仮定がイマイチ納得できない私。


それでも、執事と真木ヒナタと組長の周りでバタバタと人が倒れているのを見ると、少し真木ヒナタがいうようになりそうで怖くなる。


(この人達・・・凄い。私と同じ人間とは思えないよ。・・・でも・・・男の人の戦う姿って・・・カッコイイな。)


怖いと感じながらも、3人の戦う姿に見入ってしまう私。


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