ヤクザと執事と私 1


「サブさん!なんで早く起こしてくれないんですか!」


私は、サブに文句をいう。


「えっ?いや、朝、小夜が来ないから、気になって、アパートの俺の部屋見たら、電気がついたままだったから来て見たら、小夜が寝ててさ。起こしたんだけど、起きなかったから。」


「それでも、起こしてくださいよ~」


「いや、念のため、執事さんに聞いたら、昨日遅かったから、今日は寝かしといてやれっていわれたんだよ。」


「・・・龍一さん・・・」


私は、執事の心遣いにうれしそうな表情になる。


そんな私の表情を見て、サブが一言、「・・・それよりも先に、俺の気遣いに感謝しろよ・・・」と、こぼす。


「わかってますよ。サブさん、ありがとうございます。」


私は、そんなサブにも笑顔を向ける。


サブは、そんな私の表情をみて、思わず、吹き出した。


「なんなんですか?サブさん。人がせっかく感謝の言葉を言ってるのに・・・」


私は、ふてくされた表情になる。


「い、いや、悪い。・・・でもさ、その顔で見つめられるとおかしくて。」


「・・・?どういう意味ですか?」


「と、とりあえず、鏡、見て来いよ。」
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