ヤクザと執事と私 1

第4節:朝食



朝食の準備を整えた。



私は、顔中に汗が浮かんでいる。


執事が私の前に来て、屈んで私の顔に浮いている汗をハンカチで拭いてくれた。


私は、恥ずかしさと嬉しさで身動きできない。





「小夜さん、最初にしてはなかなかの動きでしたよ。」


私はこの笑顔のためなら、何でもできるような気がしてくる。


「あ・・・ありがとうございます・・・」


私はフワフワした気持ちのまま、どうにか声を絞り出す。




扉が開き、朝食が次々に部屋に運び込まれてきた。



私と執事も朝食運びを手伝う。


< 55 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop