*Lover's Re Mode*

悪魔な転校生の罠

「ククク…」

「…何笑ってんのよ」

悪魔は笑っていた。
普通に笑えないのかと思う位の忍び笑い。

不気味すぎて何だかとても嫌な予感。

「今、分かったって言ったな?」

「…言ったけど?」

「じゃ、今から付き合うって事で」

……。

…付き合う?
何の確認だよ!



「皆も聞いたよな?」
悪魔がクラスを見渡し、同意を求めている。
クラスメイトは顔を見合わせながら黙って頷いていた。

何だ。この空気。

慶二がポカンと口を開けて、こちらを凝視している。

クラスメイトも見事に固まっている。

静まり返った教室に、いち早く状況を飲み込んだ、慶二の間抜けな一言。


「お前ら…付き合うのか?」

< 32 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop